



11月中旬、シトロエンやアウディの整備でお世話になっている車屋さんからシトロエンの車検
の時期ですと連絡が入りました。
当初は分かりました。何日に出しますのでよろしくと答えてあったのですが、その日が近づくにつれ「待てよ」と。悪魔のささやきが聞こえてきました。
「納車から4年。そろそろ考えてもいいんじゃない。」「次の車」という誘惑のセレナーデです。元々根っからのクルマ好き。日ごろから心に響く車は常にアンテナをはっていたのです。でもこの4年、次の候補の決め手となる車にはには巡り合えていませんでした。
しかし別ジャンルで軽キャン(軽キャンピングカー)を手に入れて、車中泊という泥沼にはまっていたという理由もあったのだと思います。人間、人生を重ねると好みも変化してきます。
あれだけオープンカー好きで5台くらい乗り継いだのに、今は興味がありません。どんなにカッコのいいスポーツカー(マクラーレンとかフェラーリとかアストンマーチンとか)も今の自分には合わないと感じてしまうのです。たとえお金があったとしても「それらが欲しいの」、と自問自答してみると望んでないのです。やはり生活環境や家族構成や運転能力や好みの問題も含めて変化してゆくものです。
そんな時、車検のお知らせに背中を押されたみたいで、次の候補を真剣に考えてみる気になっていきました。
中古車サイトのお気に入りには何台か登録はしてあったのですが、決め手には欠けていて決断には至っていなかったのです。でも次もやはりラテン系のゆるい車がいいんじゃないかという、大雑把な枠組みは見えていたのです。而して導き出された結論は?
こまで悪魔のささやき問題について語ってきたのですが、当のシトロエン C4ピカソは大変良い車です。
外観はお世辞にもカッコいいとは言えません。スポーティーではなく、どう見てもミニバンスタイル。遅そうです。実際、追い越されることが多いです。
でも広大なグラスエリアに囲まれた室内は解放感にあふれています。お出かけ、旅行が楽しくワクワクします。私はこのインテリアが大好きでこの車を手に入れたと言っても過言ではありません。
まずお気に入り
①大変ユニークなデザインの収納付センター計器パネル。②各座席でコントロールできる空調パネル。③センターが固定のステアリング。④細い電子式のシフトレバー。電子式ブレーキ⑤空の上まで見えるフロントウインドウは圧巻。これがピカソの肝ですね。そして各座席に「おもてなしの心」が溢れているのです。⑥アンビエントライト(各所に間接照明が配され、航空機の室内のよう)。⑦自動雨滴感知の可変速度ワイパー。⑧リアシートのライト付きテーブル⑨リアや3列目、リアドアまでサンシェード付⑩各座席空調吹き出し口付でピアノブラックパネルやシルバーモールのパーツで高級感もある⑪2010代の車なのにBluetooth対応でiPod対応で8スピーカーで音も良い。と結構いいとこあり、ソコハカとした不思議な魅力と品があります。
で、弱点
①遅そうなスタイル(これは好みが分かれますね)②電子式ギアの息継ぎ③定番、アッパーコンソールの剥がれ④定番、冷却水系の漏水(オーバーヒートや暖房が利かなくなる等)⑤リアエアサスの修理が発生する⑥エンジン回りに樹脂パーツが多く劣化しやすい⑦電装系の小トラブル(パワーウィンドウスイッチの接触、空調ディスプレ不点灯等)とサポートの良すぎる前席シートで少し窮屈に感ずる。
とまあ多少弱点や細かな修理が必要など色々ありましたが、おおむね気にいって愛用してまいりました。やはり何事も出会いとお別れは避けられません。感謝の気持ちで今回さよならということになりました。11月30日、キャリアカーに車載されて行ってしまいました。さて次の駿馬は12月中頃までには届く予定です。次回につづく。